こんにちは、monezo(@monezo02)です。
2022年も春がやってきましたね。
この記事では従業員持株会について書きます。
こんな方におすすめ
- 従業員持株会について調べている人
- 上場企業の新人
- 上場企業にお勤めの投資初心者
結論から申し上げると
結論
・絶対ではないが会社からの奨励金分くらいは儲かる可能性が高い
・初めての株式投資としては持株会への出資は悪くない
・儲かるかは銘柄次第、勤める会社の将来性や長期トレンド、指数を参考に検討を
上場企業にお勤めの方は従業員持株会で自社株を購入するチャンスがあるかもしれません。
新社会人の方は入社式の日は結構忙しいです。説明会が盛り沢山でいきなり持株会への加入を勧められてもよくわからなくて困るというものです。
まず株取引について簡単にお話します。
初心者の方は株を買う時はつぎの(1)(2)のいずれかの方針を意識して銘柄を選ぶと良いですよ。
株の買い方(現物)
(1)キャピタルゲイン 値上がり益を狙う方法
(2)インカムゲイン 配当金や株主優待を狙う方法
monezoはもっぱら(2)のインカムゲイン狙いで米国ETF、投資信託、日本株個別銘柄(自社株含む)を選んで投資しています。
(1)は値上がり後の売るタイミングと値下がり時の損切りのタイミングが素人には難しいと感じています。
機関投資家(しかも海外投資家)の取引量が多いのでそれによって株価が変動します。個人では太刀打ちできないと思います。
従業員持株会で自社株を買うメリット
(1)奨励金がある
例えば、会社が奨励金として積立金を増やして買付けてくれます。株価が全く変化しなかったとしてもこの分だけは勝てるということです
奨励金の金額は東京証券取引所「2019年度従業員持株会状況調査結果」を見ますと1000円あたり100~150円(10~15%)が37%で最も多く、40~60円(4~6%)で36.9%で2番目に多くなっています。

東京証券取引所の「2019年度従業員持株会状況調査結果」をもとにmonezo作成
(2)配当金は再投資され複利の効果が得られる
インカムゲインが得られます。配当金は再投資されるため複利の効果が得られます。

長期保有でさらに特別奨励金を出す企業もあります。
(3)小額から資産形成を始めることができる
多くの企業で毎月1口1000円〜の拠出金で小額から資産形成を始めることができます。証券取引所では100株単位からの取引になるので資産の少ない新社会人にはピッタリです。
(4)長期分散投資ができる
持株会での株の買い付けにはドルコスト平均法を用いています。
株価が安いときに多く買い、株価が高い時は少なく買うということになり、長期間で分散して購入すると有利です。(企業が成長し株価が上昇を続ける前提です)

ドルコスト平均法 monezo作成
例えば株価が図のように変化した場合、毎月100株を4ヶ月間定期買付すると40,000円で400株購入したことになります。
ドルコスト平均法で毎月10,000円を定額で買付すると4月は100株、5月は66株、6月は200株、7月は100株を買付同じ40,000円でも466株買い付けることになります。

従業員持株会で自社株を買うデメリット
(1)資産の会社依存度が増す
資産がお勤めの企業の株式となっていきますので、給与や賞与(ボーナス)といった現金収入意外に株式でも会社に依存することになります。
(持株会に拠出した資金は、他社の株式取得にも充てることができたはずのお金です)
分散投資が基本の投資の世界においてこれはリスクある行動とも言えます。

(2)株主優待はもらえない
株主優待はもらえません。これは従業員持株会が株主であって、あなた個人が株主ではないためです。
持株会の口座からあなた個人の証券口座へ株を移管して優待取得の条件を満たすと株主優待がもらえます。
(3)毎月の拠出口数の変更や株式売却に制約がある
お勤めの会社のことですから世間一般の人よりは社内の事情に詳しいのは間違いありません。インサイダー取引防止のために一定の制約が課されます。
・従業員持株会の口数変更は制約を受けていることが多い(年に2回の決まったタイミングでしか変えられないとか、1年間で1回のみとか)
・積み立てた株式を持株会から引き出すためには、持株会を解約して大手証券会社(たいてい大和証券、SMBC日興証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の5社)のあなたの証券口座に株を移管する必要があり、売却までは時間がかかる(インサイダー取引防止)
・移管手数料+売却手数料がかかる
これは利益確定や損切りのタイミングが遅れることを意味します。
・100株単位での移管となり、端数は持株会に買い取ってもらうことがほとんど
・持株会を解約して証券口座に移管すると会社(従業員持株会)からの奨励金が受けられない場合がある
・持株会によっては一度解約すると一定期間再加入できない(あるいは二度と再加入できない)可能性がある
お勤めの会社の持株会の条件をよく確認しましょう
(4)元本割れのリスクがある
当然なのですが株ですので元本は保証されません。
会社が倒産したり株価が下落したりすると元本割れを起こすリスクがあります。
どんな人が持株会で自社株を買うとよいか
長い目で見たときに自社が成長性があるか倒産しないかを考えることが重要です。
自分が会社を成長させて株価を上げるんだという気骨を持つ人は持株会での自社株買いをお勧めします。
(これが企業にとって持株会を導入するメリットです)
長く勤める予定の人は時間の分散投資が可能でドルコスト平均法のメリットを享受できる可能性が高まります。
初めての株式投資として勉強と割り切れる人は最低口数で購入してみるとよいのではないでしょうか。
ちなみに、持株会がある会社の従業員の加入率は40%程度です。

東京証券取引所の「2019年度従業員持株会状況調査結果」をもとにmonezo作成
長期的には持株会加入者割合は減少傾向です。
インターネット証券が台頭してきて一般の人も簡単に投資先を分散させることができるようになった影響もあるかもしれません。
しかしながら、ここ数年は下げ止まっているようにも見えます。
持株会は一定の支持を得ていると見てよいでしょう。
mone家の場合 運用成績
入社以来monezoは毎月5,000円、monemiは毎月30,000円積み立ててきました。
これまでのところmonezoの勤める会社は株価が周期的に大体同じ値幅で変動していて、現在株価が平均取得単価を15%程度上回って勝っています。
だいたい奨励金分くらいの勝ち分ですね。
しかしながらmonemiは大幅に負けています。入社して数年間が高値でした。
このように勝つことも負けることもあります。株なので当然ですね。
はたして今後はどうなっていくのか。。。
割安か割高かを判断するには長期の株価チャート(月足チャート)以外にもPBR(またはPER)を参考にすると良いですよ。
株価が割安と判断する指標の目安
PBR<1: 株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)
PBR = 株価/1株あたりの純資産
PER(目安は<15): 株価収益率(Price Earnings Ratio)
PER = 株価/1株あたりの当期純利益
"投資回収年"
monezoはPBRを重視しています。
まとめ
・絶対ではないが会社からの奨励金分くらいは儲かる可能性が高い
・初めての株式投資としては持株会への出資は悪くない選択肢
・儲かるかは銘柄次第、勤める会社の将来性や長期トレンド、指数を参考に検討を
※投資は自己責任で